2011.12.19(月)
ここでも何度か紹介している『地域福祉おたすけ隊』のお出かけ企画ですが、12月は国立劇場へ歌舞伎鑑賞に行ってきました。
どこへお出かけするかの企画会議の際に、最初は両国界隈が候補に挙がり、ガイドマップを見て検討していたところ、大相撲時津風部屋の近くに吉良邸跡があるのを発見。吉良上野介とくれば、この時期「忠臣蔵」でしょうと話が発展したそうで、私が会議に遅れて参加したときには、12月のお出かけは歌舞伎の
「忠臣蔵」を観に行こう、ということに決定していました。
個人的には歌舞伎を観たことがなく、なんとなく“高級”なイメージがあったのですが、座席の場所によっては思ったよりも高くないということで、昼食代も含めて6000円で行かれることになりました。
お出かけ企画を始めたころは、出掛けた先の昼食も、なるべくお金がかからないようにと考えていました。もちろん安くておいしいが一番なのですが、スタッフが500円程度のうどんやカレーを頼んでいる横で、参加者の皆さんは豪華なお食事を召し上がっているという場面が何度もありましたので、せっかくのお出かけの機会だから、安いよりもおいしく楽しく食べられる、ということを重視したほうがいいのかなと思うようになりました。
普段はお一人だったり、なかなか外食もできないという方が多いので、皆さんで一緒に食べる食事は、それだけでもおいしいという声が聞こえてきます。
それと同じで、歌舞伎もひとりではなかなか劇場に足を運ぶことが難しいので、連れて行ってもらえるなら…という方が多かったようです。スタッフの中には歌舞伎に詳しい人もいますが、私同様今回が初体験という人もいて、中には「実は冥土の土産にと思って…」とぼそっとつぶやいたスタッフもおりました。
今回のプログラムは『元禄忠臣蔵 五幕十二場』真山青果作 前十編のうち『江戸城の刃傷』『御浜御殿綱豊卿』『大石最後の一日』が上演されました。言葉が難しいこともあって、事前に内容等の知識をちゃんと得ていなかったためにわかりにくい部分も多かったのですが、それでも伝わってくるものはあって、『歌舞伎』の世界のほんのさわりですが、垣間見ることができたように思います。
ちなみに徳川豊綱卿と大内内蔵助役は人間国宝に認定された中村吉衛門さんでした。
もうひとつ余談ですが、最後の場面で隣からいきなり「大播磨!(おおはりま)」と掛け声がかかってびっくり。それまで拍手もしないで見ていた学生風の若い男性が発した掛け声だったので、“おお、この人はツウなのか”と認識を新たにしました。そういえばその若者は、プログラムのほかに売店で売っている台本も持っていました。そういう若いファンもいると思うと、歌舞伎界の将来も明るいかもしれないですね。