親族の戸籍の入手は大変?

2011.11.28(月)

 成年後見制度を利用しようとする場合、制度の利用が必要になったご本人に、後見人等を付けてくださいと家庭裁判所に申請することを申立て(もうしたて)と言い、申請する人は申立人となります。

 申立てに必要な添付書類にご本人の戸籍謄本と住民票があります。ご本人に親族がいる場合は親族が申立人になる場合が多いのですが、ご本人は自分で戸籍類を取りに行ける状況にないことがほとんどです。
 同居している親や子どもでしたら、本人確認書類を持参して窓口に行けば入手可能ですが、直系血族がいなくて甥姪やいとこが申立人になって、ご本人の戸籍類を入手しようとする場合。「本人の自筆による委任状を持ってきてください」と言われて戸籍を入手できなくて困ったという話をよく聞きます。

 「成年後見の申立てに必要なんです。本人が委任状が書けないから成年後見制度を利用しようと思っているのに…」と説明しても、なかなか理解してもらえないことが多いようです。または、「それでは裁判所に出すという証明を持ってきてください」と言われた方もいます。

 それについて、先日練馬区光が丘の区民出張所の担当の方に、話を伺ってみました。
練馬区の場合も親、子、配偶者であれば問題なく戸籍を請求できますし、弁護士や司法書士の専門家も職務上の請求であれば入手が可能です。(行政書士や社会福祉士は成年後見制度の申請については代理で行うことはできません。あくまで申立人の相談に応じ、お手伝いをすることはできます。)
 それ以外の人はたとえ甥姪やいとこといった親族であっても、あくまで本人や配偶者、子どもといった請求権のある人の委任を受けたというかたちでないと入手できないそうです。他に親族がいなくてご本人が委任状を書ける状態でないから成年後見制度が必要になっているのに…と思いますが、原則はそうなっているとのこと。ただ、練馬区ではご本人が委任状を書けない場合は、『書写不能の証明』という書類を出して、どうして委任状を書けないかということと、戸籍の請求に関して迷惑はかけません。ということを明確にしたうえで、代理人が委任状を書いて請求するということで申請に応じているとのことです。

 それでなければ、成年後見の申立てに必要ということを証明するために、家庭裁判所に提出する申立て書類(記入したもの)を持ってきてくださいとも言われました。

 本人でない者が戸籍を入手する場合、あまり簡単に取れてしまうのも不安ですが、親でも子でもない親族がご本人のために申立てをしようとするのに、必要な書類がなかなか入手できないのでは、大変さばかりを感じて、それならそんなに面倒なことはしたくないと思ってしまうのではないかな、と危惧します。