映画「いのちの停車場」
2021年6月13日(日)
小説家で現役医師でもある南杏子さんが書いた原作を、吉永小百合さん主演で映画化した「いのちの停車場」を近所の映画館で観てきました。
救命救急の現場で活躍していた女医が故郷に戻って在宅診療に携わるようになり、そこにいた若い看護師(広瀬すずさん)と、女医を追いかけてきた医大卒の運転手兼事務員(松坂桃李さん)とともに、事故で車いす生活になってしまった院長(西田敏行さん)の下で様々な患者さんに出会うエピソードとともに、自分の父親(田中泯さん)の病気と向き合う姿を描いた物語です。
詳しいことはネタバレになるので書きませんが、色々と考えさせられる映画でした。何度も目頭が熱くなりましたが、私は涙が出ないので、その代わりになのか(?)マスクの中で鼻水が出て困りました。
最後ははっきりとは描かれていないことで、ちょっと混乱しましたが、特に重い現実を突きつけられ、考えさせられるものでした。
この映画の前売り券を、新宿の戸山ハイツで「暮らしの保健室」を主催し、がん患者の家族を支える場であるマギーズ東京も運営している、看護師の秋山正子さんから何枚か預かりました。4月に秋山さんの講演を聞く機会があり、その時に秋山さんが「いのちの停車場」の大きなポスターを持ってこられて、どこか貼ってもらえるところはありませんか?とおっしゃったので、手を挙げて、私がかかわっている近所の介護事業所「NPOむすび」のホールに貼ってもらったことから、後に秋山さんから前売り券を送っていただいたという経緯があります。
少し前に観た「痛い在宅医」も、実際の在宅医療の現場のエピソードをもとに作られていましたが、このところ在宅医療に焦点が当たった小説や映画、ドラマも増えたように思います。多くの人が少しでもその現場のことを知るきっかけになるのは良いことだなと思います。そして、自分自身のいのちのしまい方はどうしたらいいのか・・・難しい問いに向き合わなくてはいけません。