2020年最後のうれしかったこと
2020年12月31日(木)
昨年お亡くなりになった方の自筆証書遺言の内容に沿った手続きが終了し、銀行から振込があったと受遺者の方からご連絡をいただきました。かなり難儀したケースだったので、今年の最後の最後に無事すべての手続きが完了したということで、とてもうれしく、ホッとしました。
私が後見人等としてお手伝いしていた方が昨年お亡くなりになったのですが、まだある程度しっかりしているときに、自筆での遺言書を書いておられました。家庭裁判所での検認手続きは相続人のお1人が司法書士に依頼して終わったのですが、その後の相続手続きを行政書士として私が受任しました。
普通ならば問題なく遺言書の内容に沿って手続きできるはずなのですが、そうはいかない事情があり、そのうえその対応が金融機関によって違っていました。ご本人はご主人を亡くされてお子さんはいないので、遺言書がないと高齢のご兄弟や甥姪が10人以上相続人となって、とても分割協議ができる状況ではありません。それをわかっていたからこそ遺言を準備していらしたのです。
銀行の要求はかなり困難なもので、とても無理と思えて、監督人だった司法書士や知り合いの弁護士にも相談したりしましたが、なかなか「これ」という解決策は見つかりませんでした。ただ、ご本人の意思を表したのが遺言書なので、なんとかそのお気持ちを実現したいという想いで、銀行と交渉し、要求された書類を揃え、3か所あった銀行について、容易にできそうなところから手続きしていきました。受遺者の方々やそのご家族にも協力していただき、ようやく最後の銀行からの振込が年末に完了したというわけです。途中で、もう私では無理ではないかと思ったこともありましたが、あきらめずにやって本当に良かった。受遺者の方々にも喜んでいただけて、私もうれしかったです。一足早いお年玉をいただいた気分です。
今年1年困難なことはたくさんありましたが、最後に良いことがあって、新しい年はいいことがあるかもしれない、と明るい気持ちで新年を迎えられそうです。
今年も色々な方に支えていただいた1年でした。皆さまに感謝申し上げます。新しい年もできる事をコツコツやっていこうと思っていますので、どうぞよろしくお願いいたします。皆さまにとっても希望に満ちた年になりますよう、お祈り申し上げます。