闘いから共存へ(6) 入院生活1

2018年11月13日(火)

 2017年の夏に強くなった頭の痛みが少しでも改善しないかと『血漿浄化療法』のために入院したのは2018年の4月でした。国立精神・神経医療研究センター病院(NCNP)に血漿浄化のために入院するのは2度目となります。

 血漿浄化療法については前に書いたので、今回は入院生活で感じたことを記してみたいと思います。

 最初に入院した大学病院と違って、国立精神・神経医療研究センター病院(NCNPと略)は神経難病を専門的に診る医師が多く、院内に多発性硬化症センターという部門もあります。それだけに他の病院では診断が難しくてここの医師を頼ってきた人や、私のように血漿浄化をするために入院している人が多くいます。病気の性質上定期的に入院している患者さんも多く、私からみると、ある意味入院慣れ(?)している感じがしました。

 それは担当の医師や看護師、リハビリの専門家(PT,OT)、血漿浄化技師等との付き合い方にも表れている気がしたのです。私などは入院の経験はもちろん、患者としての医療関係者との付き合いがあまりなかったので、医師にうまく自分の状況を伝えられなかったり、日々世話をしてくれる看護師さんやリハビリの先生、血漿浄化の技師さんにもどこまで自分のプライベートを話していいのかよくわからなかったり、4人部屋だったので、同室の患者さんとのお付き合いも、どの程度踏み込んでいいのか…。いい大人がバカみたいなこととは思いますが、戸惑いを感じたのも事実です。

 それでも、今回の入院では同室になった患者さんは皆さん良い方ばかりで、ある意味楽しい入院生活が送れました。特に向かい側のベッドに入院していた20代の女性は、高校生の頃に筋肉の麻痺等の症状が出たけれど、ずっと確定診断がつかなくて、小児科と神経内科とで医師の見解も違ったり、果ては「気持ちの問題では?」と言われることもあるとのこと。この病院に通うために、地方から近くに引っ越してきたということで、その覚悟も強いものを感じました。
 私から見るととても大変そうな状況なのに、医師や看護師にも自分の状態や希望をはっきり伝えて、疑問があればちゃんとそれを聞いて解決しようとする、おかしいと思うことがあれば誰にたいしても主張することができる、とても正義感の強いしっかりした女の子でした。私の娘と同じぐらいの年頃ですが、私よりもよっぽど大人。おばさんの私にも気を遣って色々と話をしてくれて、彼女のおかげで今回の入院生活も楽しく過ごすことができたように思います。
 他の患者さんも、皆さんそれぞれに病気と向き合って、少しでも自分の状況を良くしよう、病気を抱えていても自分らしい生き方をしようという人ばかりでした。

 入院中は患者さん同士の情報交換もとても参考になります。同じような病気の人が、どのような薬を使ったら良かったとか、どんな症状が出たとか、同じ主治医だったりすると、その医師についての面白いエピソードを聞いたりして、お役立ち情報がいっぱい。

 今回の入院も、血漿浄化の効果はあまりなかったかもしれませんが、私にとっては得るものが多い3週間となりました。

 ちなみに、今までは入院しないとできなかった血漿浄化ですが、私が入院している頃から試験的に日帰りでできるような運用が始まりました。きっと希望する患者さんも多いことと思います。