今年の夏を振り返る(2)

2017年11月5日(日)

 この夏の思い出に残ることとして、もうひとつあげるとするなら、ミュージカル「ビリー・エリオット 〜リトル・ダンサー〜」の舞台を観たことがあります。

「リトル・ダンサー」という映画のストーリーがもとになっているのですが、イギリス北部の炭鉱の町に暮らす11歳の少年ビリーがバレエに出会い、プロのバレエダンサーになる夢をかなえようとする姿を、家族や周りの大人たち、友人との関係とともに描いた舞台です。エルトン・ジョンが作曲を担当しているミュージカルで、ロンドンで初演されてから今までに、ブロードウェーを始め世界五大陸で上演されて、好評を博しているそうです。

 日本では1年以上前から主役となるビリー役についてオーディションを行い、バレエ、体操、タップ、歌等のレッスンをしながら、次第に人数を絞って、最終的には5人のキャストが選ばれて、交代でビリーを演じるということでも話題になりました。

 私は「ビリー・エリオット」というミュージカルを上演するということはなんとなく知っていましたが、当初は特に見たいという気持ちはありませんでした。ところが、テレビでビリーの父親役である吉田鋼太郎さんが「ビリー・エリオット」の舞台の魅力を語っているのを聞いて、特にビリー役の少年たちについて絶賛していたのですが、「これは見なくちゃ」と強い想いに突き動かされて、すぐにチケットを手配してしまいました。キャストについては、少年は5人、他のメインキャストも何人かの交代で演じることになっていて、私は父親役を吉田鋼太郎さん、バレエの先生を島田歌穂さん、ビリーの祖母を久野綾希子さんが務める舞台を選びました。ビリー役は木村咲哉さん。

 劇場はTBS赤坂ACTシアター。ここへ行ったのは初めてでしたが、広すぎず、舞台を鑑賞するにはちょうど良い大きさだと感じました。

 主役のビリーは上演時間中ほとんど出ずっぱりで、歌い踊り、ある時はバレエダンス、あるシーンではタップ、そしてアクロバティックなダンスも交えて感情をぶつける演技は、見る者の心にダイレクトに訴えかけ、役と実際の少年の姿が重なって、どんどん引き込まれていきました。炭鉱の男を武骨に演じる鋼太郎さんもいいなぁ。ビリーの才能に気づいて育てようとするバレエの先生役の島田歌穂さんはさすがに歌が上手!ただ、大人たちの言葉が「〜ったい」といった九州弁(…だと思うのですが…)なのが、私にはちょっと違和感がありました。

 メインキャストはもちろんすばらしいですが、それを支えるアンサンブルがまたステキ!コーラスは時に力強く、時にはユーモラスに。人の声の重なりって、無条件に心の中に響き渡り、心を揺さぶられます。最後のカーテンコールでは、鋼太郎さんが慣れないタップに必死になっている様子がまたチャーミング!

 劇場を後にする時も、とても爽やかな気持ちになって、素直に観てよかったと思える舞台でした。東京公演の後は大阪梅田でも公演があり、確かちょうど今日あたり最終日だったのではないかと思います。結局かないませんでしたが、他のキャストの回も観たかったなぁ。