後遺症との闘い (3)血漿交換療法
2017年1月28日(土)
頭の痛みや痺れに対して、ペインクリニックでの薬による痛みの緩和は難しいとあきらめてしばらくした頃、多発性硬化症と視神経脊髄炎の患者会の主催による講演会と勉強会が開かれることを知って、参加してみることにしました。 専門医による最新の治療や薬についてのお話と、医師を交えた患者同士の情報交換会のような形でしたが、医師の話の中で、一般的には炎症が起きているときにステロイドパルスで効果が見られない場合に行う『血漿交換療法』が、炎症が治まった後の後遺症にも効いた例があるという報告があったのです。
神経的な痛みというのは、時間が経てば経つほど治り難くなるということを聞いたことがあります。私の場合も発病から1年以上経っていましたし、この治療をしても痛みが改善するとは限らないということは理解できましたが、それでも可能性があるならやってみたいという思いが次第に強くなりました。
『血漿交換療法』というのは簡単に言うと、患者の血液を取り出して血球と血漿に分離し、血漿の中の病気の原因となるような物質を取り除く治療法です。
血漿交換と一口に言っても、目的と方法により何種類かあるのですが、視神経脊髄炎の後遺症緩和に効果がありそうなのは、そのうちの血漿吸着というもので、取り出した血漿をろ過器のようなフィルターに通して悪い物質だけを取り除き、また体内に戻すという方法です。
血漿交換療法が後遺症にも効果があるかもしれないという情報は、薬による痛みの緩和をあきらめかけていた私に希望を与えてくれました。ただ、血漿交換療法はその時にかかっていた病院では、後遺症の治療としては行っていないということで、結局勉強会の際に血漿交換の効果を発表していた医師の所属する病院に相談に行くことにしました。