小さな旅(2)
2015.8.30(日)
木曽の旅二日目はやはり雨でしたが、思ったほどひどくはなかったので、馬籠宿、妻籠宿を散策することにしました。馬籠では石畳の坂道を歩き、店先で売っている「おやき」と「ぬれおかき」を食べて、島崎藤村の生涯や作品を展示してある「藤村記念館」に立ち寄りました。
妻籠宿は江戸時代の街並みが保存されていて、水車や高札場がそのまま残っていたり、郵便局の一角は「郵便資料館」になっていました。妻籠宿のお店でおいしいお蕎麦を食べ、次に向かったのは木曽福島に戻る途中、上松にある「寝覚めの床」。
木曽川の激流によって刻まれた大きな花崗岩が並ぶ景勝地ですが、ここに「浦島太郎伝説」があるということを初めて知りました。
浦島太郎が亀を助けて竜宮城へ連れて行ってもらったのは、今の京都の天橋立あたりということですが、戻ってみると親兄弟はもちろん親族隣人誰一人として知っている人がいなくなって、家もないのでそこに住むことができず、山の中をさまよううちに木曽にやってきて、釣りをしたり、村人に竜宮の話をしたりして暮らしていたところ、ある日お土産にもらった玉手箱を開けてみると、いっぺんに三百歳のおじいさんになってしまい、びっくりして目が覚めた。目を覚ましたということで、ここが寝覚と言われるようになったというお話しです。
本来は床岩を渡って浦島堂というところまで行かれるのですが、小雨の中だったので、さすがにそこまでは行かずに、近くから色々な形の岩と木曽川の流れを眺めました。
これで今回の旅の目的地はほとんど巡ることができたので、木曽福島に戻り、レンタカーを返して帰路についたのでした。
「田立の滝」の山道を今の体力で登れるかどうか、少し心配でしたが、時折フラフラして娘に「気をつけてよ!」と言われながらも、何とか上まで登って、下りて来られたので、自分でも自信がつきました。今回の旅で、田立の近くに「柿其渓谷」という秘境(?)があることを知ったので、次はぜひそこへ行ってみたいと思っています。
貴重な夏休みに母に付き合って、ずっと車を運転してくれた娘には感謝です。また一緒に旅ができたら嬉しいなぁ。