頑張ってるミュージシャン

2011.5.4(祝・水)

 前回音楽についてということで書きましたが、今回も音楽関係で……。

  私ぐらいの年代になると、学生時代の同窓会が「卒業何周年」ということで開催されることが多くなるようです。私の場合もこの5年間ぐらいで、中学、高校の同窓会、大学の部活の同期会が開かれて、それこそ卒業以来という人とも再会する機会がありました。その中で、小中学校時代の友達と高校3年のときのクラスメイトにずっと音楽活動を続けている人がいることがわかり、同窓会をきっかけに彼らのライブに顔を出すようになりました。

 

 そんな二人を紹介させていただきたいと思います。それぞれにホームページをお持ちなので、プロフィールや活動の詳細はそちらを確認してみてください。

 ☆山石敬之さん (高校3年のときのクラスメイト) 
  http://www10.big.jp/~t-town/Y'sFactory/   

 彼に言わせると「高校時代のことはよく覚えてないんだよね」ということで、クラスの幹事をがっかりさせていましたが、高校1年の終わり頃に開催されたクラス対抗の合唱コンクールの課題曲を作詞作曲し、クラス会では私たちのリクエストでミニライブを行って、その時の曲を披露してくれる一幕もありました。
 最初はどんな音楽をやっているのかもわからないままにライブハウスを訪れたので、行ってみて場違いな雰囲気だったらどうしようかとドキドキしましたが、周りのお客さんはそんなに若すぎることもなく(失礼!)、違和感なくその場を楽しむことができました。歌った曲もとても心に響くものが多く、ピアノは元々うまい人だと思っていましたが、その指の動きと力強いタッチにはびっくり。彼のCDを買って帰って家でもずっと聴いていたら、しばらくは頭の中で彼の曲が響き続けていました。それからは地方も含めて年に15本前後のライブのうち、3,4回はお邪魔している状況です。

 ☆JILL(ジル)さん (バンド PERSONZのボーカル)
   http://personz.syncl.jp/?page=6&p=diarylist

  小中学校が一緒で、幼ななじみの感覚。そんなに親しかったというわけではないのですが、その頃から色白でとてもかわいい女の子でした。それこそ同窓会のときに音楽活動をしていることを聞きました。PERSONZは結構メジャーなバンドであるにもかかわらず、私はそれまで知りませんでした。何人かの同窓生は、やはり同窓会をきっかけにすでにライブを訪れていたようなのですが、私は最近になって行くようになりました。私と同じ年齢で現役ロッカー。舞台では飛んだり跳ねたり回ったり。「イェーイ」の世界はいつもこちらが元気を貰えます。年々声の音域が高くなるとも言ってました。素晴らしい!!

 何より二人ともずっと現役を続けていることがスゴイと思います。ひとつのことを追求することはなかなか難しい、特にミュージシャンの世界は浮き沈みが激しいだろうし、ファンの心をずっと捉えて離さないためには、常に努力が求められると思います。二人とも結構自制した生活をして、健康管理にも気を遣っている様子。さすがにプロだなと感じます。

 この時期にどうしてこの二人のことを話題にしたかということですが……
  3.11の震災後、ちょうど二人ともライブを控えていて、PERSONZは東北ライブを延期したようですが、山石さんは4.8の渋谷での誕生日ライブについて、被災した方々が困難な生活をしていて、東京も節電の動きが強い中、ライブを行ってもいいのだろうかと悩んだそうです。当時の日々の気持ちの揺れや世の中の動きに対する感想等をホームページの掲示板に綴っており、悩んだ末に4.8のライブはやるという決心をしたということだったので、それならますます応援しなくては、と私も参加しました。
 いつもよりもトーク少なめで、それぞれの曲に想いがこもっていることが伝わってくる、それでいてその場にいる人たちが元気をもらえるような、その空間にいられてよかったなと思えるライブでした。震災後に今の状況を思って創った曲(樹形図)も披露されました。いつもなら彼の誕生日ということで、ケーキやプレゼント等お祝いムードがあふれているのですが、その代わりに被災地への義援金の募金箱が置かれていました。また、帰りにはライブに参加した人への山石さんからのお土産ということで、自身の選曲によるCDがプレゼントされました。ライブの最後はそのCDにも入っている、サイモンとガーファンクルの「明日に架ける橋」が流れ、あらためてこの曲の持つ力を感じたような気がします。山石さんも、「明日に架ける橋を最後に流したら、みんな持ってかれちゃう気もしたけど、こういうときだから仕方ないよね」と話していました。

 PERSONZのライブは4.17にやはり渋谷のライブハウスで行われ、招待客という扱いをしてもらった我々の仲間は、2階最前列の椅子席から舞台を見ることができましたが、1階席のお客さんは最初から最後まで総立ちのノリノリ。こちらもJILLがトークで震災について心を痛めていることを伝え、舞台にはなんと福島からのお客さんとして、ヒーロー「ダルライザー」が登場。被災地への応援を呼び掛けました。そしてこちらでも物品販売の隣に義援金の募金箱が置かれ、募金した人にはかわいいカンバッチを配っていました。

 

 サザンオールスターズの桑田さんを中心にしたミュージシャンが応援ソングを歌ったり、東北に縁のある歌手が被災地へ行って歌ったり、ジャニーズ事務所も大々的に義援金を集めたり、ミュージシャンとして被災した方や地方への支援をしている人はたくさんいます。みんな自分のできることで困難を抱えている人を元気にしたい、笑顔になってほしいという気持ちで活動をしているのだと思います。

 前回も書きましたが、音楽やその他の芸術・文化というものは、被災した方にとってすぐには役に立たないかもしれませんが、必ず音楽や芸術の力が必要になるときがあると思います。そういうときにミュージシャンは力を発揮し、それによって元気をもらった方々からミュージシャンも逆に色々な力をもらって、よりよい音楽、芸術が生まれるような気がします。

 何も芸のない私は、そういう面でも役に立たないと思うと淋しいし申し訳ない気持ちでいっぱいですが、頑張っているミュージシャンを応援することで、間接的に被災地の方々の力に少しでもなれたらいいなと思っているところです。

音楽について

2011.5.1(日)

 いきなり「音楽について」なんてタイトルになってしまいましたが、私自身は幼い頃にお決まりのピアノを習っていたぐらいで、クラシックに特に詳しいわけでもなく、カラオケも苦手、いまどきの歌(…こういう表現をする時点で古臭いですね…)にもついていけない…。あまり音楽とは縁のない生活をしています。それでも「音楽の力」というものを感じることがあります。

 今朝たまたまテレビ朝日の「題名のない音楽会」を見ていたら、「東日本大震災復興応援 〜今、音楽にできること」いうことで、色々なゲストが演奏や歌で今の日本を元気づけようとしていました。

 ゲストのひとりである さだまさし さんは、阪神淡路大震災のときに家族を亡くした男の子が聴いて元気づけられたというエピソードを披露し、「道化師のソネット」を歌っていました。さださんの曲の中では、もともと私の好きな曲のひとつなのですが、今の状況の中で聴くと、あらためて心に沁みる歌だなと思いました。

 もう1曲、レナード・バーンスタイン作曲による「キャンディード」というオペラのエンディングに参加者全員で歌うという「僕らの畑を耕そう」は、初めて聴いたと思いますが、力強いメロディーにのせた歌詞を見て、すごく印象に残りましたので、番組のホームページにあった解説を載せちゃいます。

 「題名のない音楽会」ホームページ 楽曲紹介より抜粋−
 レナード・バーンスタイン作曲のオペラ「キャンディード」のエンディングを飾る曲です。
数々の苦難にあい、すっかり変わってしまった恋人に再会した主人公が「君は愚かだったし 僕もそうだった。でも 僕らは家を建て 森を拓く そして 僕らの畑を耕すんだ。
だからこそ力を合わせて、何かできることをやろう」と歌います。
オペラの出演者全員で歌うこの歌の歌詞には、新たな門出への思いがあふれています。

  とても今の日本人にふさわしい曲だと思いませんか? オペラ自体の内容はほとんど知らないのですが、少なくとも私自身にとっては力を与えてくれるように感じました。

  被災した方々や地域のために、音楽がすぐには役に立たないかもしれないけれど、時間がたって状況が変わってきたときに、その時々で音楽が必要とされる場面は必ずあるし、その時に必要とされる音楽を届けることが大事、というようなことをさださんはお話ししていました。
 疲れたり頑なになった心が音楽によって動かされて癒されたり、思い切りなくことができたり、明日への力をもらえたり、そういう力が音楽にはあるのではないかと思います。

 困難な状況にある方々の心に素敵な音楽が届きますように。

  

 

思うこと(何か書かなくちゃ)

2011.4.12(火)

 東北地方太平洋沖地震から1カ月が過ぎました。ここにも何か書かなくてはと思いつつ、考えがまとまらず、結局何も書き込めないまま今日になってしまいました。

 あの地震の後から、テレビでは津波に襲われた被災地の惨状が伝えられ、避難所で暮らす方たちの生活が映し出されています。しばらくしてからは、大変な中でも助け合いながら前向きに進もうとする被災者の姿や、子どもたちが辛さを胸にしまって明るく日々を過ごしている映像が流れて、見ている私も感情が揺すぶられ、涙腺が緩くなってしまったようです。

 今も家族をすべて失った高校3年生の女の子が「もう泣かない」と決めて、明るく生きようとしている姿を取材した特集をやっていました。「自分が色々な人に勇気づけられたように、自分も誰かを勇気づけられる人になりたい」と笑顔で話している姿に、どうしてそんなに強くいられるのだろうと胸が熱くなりました。

 自分も何かやらなくてはいけないのじゃないか、何ができるのだろうと焦るばかりの日々ですが、現地で役に立つ技術や資格があるわけではなく、体を使って働くほど若さや体力もなく、エンターテイメントや音楽で元気づけることもできない。結局は被災した方やその地域のことを思って、時間が過ぎても忘れることなく考えながら、まずは自分の場所で毎日を大切に生きることしかできないのだろうと思います。あらためて命の大切さとはかなさを感じながら。

 やはりうまく言葉にできない、自分の表現力の乏しさに悲しくなります。

ピンピンコロリは本当に理想?

2011.2.15(火)

 先日2月11日に成年後見推進ネット「これから」というNPO法人が主催する『わたしの死生観』というシンポジウムに参加しました。

 父親の独居生活を姉妹3人で支えているケアマネージャー、特養入所者を本人や家族の希望で在宅での看取りに切り替えた相談員、訪問看護の現場で日々奮闘する訪問看護ステーションの所長それぞれによる実践報告の後、それを受けて川村内科クリニック院長の川村直先生から「死について語りましょう」ということでお話しがありました。

 3人の報告はそれぞれとても貴重なお話しでしたが、内容を書いていると長くなるので、今回は省略させていただきます。

 川村先生のお話しの中で「目からウロコ」だったのが、「ピンピンコロリ」は本当に理想なのだろうか?ということです。最期までピンピン元気で、あるときコロリと逝きたい、といういわゆる「ピンピンコロリ」ですが、ちょっと考えると理想的な死に方のように思えますが、この状態で亡くなった場合、本人は何も準備ができずに逝ってしまうわけですから、心残りもあるでしょうし、残された人にとっても心の準備がない中で、喪失感は計り知れないものがあるわけです。
 現代の日本では、平均寿命が延びたこともあり、健康で生きられる時間よりも障害を持ちながら生きなくてはいけない期間のほうが、より長くなっていく現実があります。そしてかなりの数の人ががんによって死んでいくということを認識しないといけない、と川村先生は断言されていました。がんに罹っても、痛みのケア(いわゆる緩和ケア)がきちっとできていれば、自分の最期について考え、準備をすることができるとも。

 ……なるほど、そうだな。私自身も「ピンピンコロリ」と逝けたらいいなぁと漠然と考えていましたし、人間いつ死ぬかわからないから、いつ死んでもいいように毎日を生きたい、なんて頭では思っていましたけれど、実際は雑事に追われて慌ただしく毎日が過ぎていくだけ……今のままでは悔いばかりが残ってしまいそうな気がします。せめて自分の死期がわかれば、それなりの準備をすることができるかもしれません。そのためにも、がん等の重篤な病気に罹ったら、きちんと告知を受けたいと思います。

 

防災講演会

2011.2.6(日)

 時々このコラムでもその活動を紹介している「地域福祉おたすけ隊」と「光が丘地区住民組織連合協議会」が主催する防災講演会が開かれました。今回は『防災のための知識と地域のたすけあい』をテーマに、財団法人市民防災研究所理事の池上三喜子氏が自身の体験や各地の事例を紹介しながら、わかりやすく具体的にお話ししてくださいました。

 火災は警報機を付けたり、火の元に注意するということで火災自身を防ぐことが可能ですが、地震等の災害は発生を防ぐことは難しいので、いかに災害が起こった後の被害を少なくすることができるか、という『減災』の観点が大事というお話しに、なるほどそうだな、と納得。
 災害後の助け合いには、日頃の地域のつながりや訓練が大事ということも、わかってはいてもなかなか実践できないものですが、あらためて地域のたすけあいの重要性が実感できました。

 最初に見た映像の中で、震災を経験した人が「今地震が起こって、では皆さん助け合いましょう、といってすぐにできますか?」と問いかけていたのが印象的でした。

 私も日頃の準備が大事ということはわかっていても、実はなかなか実行できないでいるのですが、身近なところからやらなくては、と思いました。非常用リュックは用意しているのですが、中身を点検してみないと……。

 また、被災地等に支援に行く場合の心得や、女性の視点から防災を考えるというお話しも出て、とても参考になりました。

今年の葉山の海

2011.1.30

 今年も行ってきました。葉山の海。
今回はあまり予定を立てずに、なんとなく鎌倉に行ってみようかと思い立ち、横須賀線の鎌倉駅へ降り立ち、歩いて佐助稲荷へ。鎌倉に着いた頃から雲行きが怪しくなり、佐助稲荷で手を合わせていると白いものがチラホラ!? あんなに晴れていたのに! 山の中の祠で見上げると雪が……とても神秘的な気持ちになりました。そのまま山を登って銭洗弁天へ下り、小銭をざるに入れて洗い清めてきました。少しはご利益があるといいのですが……。

 鎌倉駅に戻る途中、素敵な紅茶専門店を見つけました。一度は通り過ぎたものの、なんとなく気になって、思わずドアを開けていました。季節の紅茶とスコーンのセットを頼んで、ゆっくり温かな紅茶を味わうと、体も心もぽかぽかになり、幸せな気分で鎌倉駅へ。

 いつもは京急の新逗子駅からバスに乗るのですが、今回はJRの逗子駅からバスでいよいよ葉山の海へ。黒い雲が山のほうを覆っていて、せっかくここまで来たのに太陽が見られないかと心配したのですが、ちょうど太陽のあるところは雲が切れていて、海岸に出たときも、みるみる白くけぶって、あられのような雪が降り出した砂浜の向こうに太陽が沈む姿が見られるという、なかなか珍しい光景を目の当たりにしました。

 携帯のカメラでその様子を撮ってみたのですが、なかなかそれではあの神秘的な光景は伝わらないので、今回は写真は載せませんが、今年は何か変わったことが起こるかもしれない、なんて予感さえする海でした。それにしても寒かった!!

トレイルランニング初挑戦

2010.9.26(日)

 昨日、今日と信州菅平高原で開かれた「菅平スカイライントレイルランレース&アウトドアミーティング」というイベントに参加してきました。『トレイルラン(ニング)』というのは、本当に簡単に言うと山の中を走るということです。

 大学時代に野外生活や登山等、自然の中で過ごした仲間の中で、ご夫婦でランニングをしている人がいます。彼らが本格的トレイルランに挑戦するのを応援がてら、せっかくだから「ビギナーコース(5キロ)」に参加しようと、やはり同じ仲間が呼びかけてくれました。実は私は「トレイルラン」についてよく知らなくて「高原程度のところをランニングするのかな」なんて軽く考えていたので、それなら「菅平へ行けるだけでもいいなぁ」と、呼びかけに応じて参加を決めました。前泊して友人たちと旧交を温められるのも魅力だったし……。

 普段は運動らしい運動をする機会はないので、2年前から近所の体育館のトレーニング室に、時間が取れるときには行くようにしているのですが、このところはそれもままならず、マンションや駅の階段を利用したり、寝る前にストレッチをしたりといった程度のことしかできなくて、それでも、5qなら何とかなるかと思っていたのですが、現地へ行ってみると、コース距離がどの種目でも伸びていて、5qのはずが7qになったとのこと。「そんなぁ!」と言いたい気分でしたが、無理せず完走を目指そうと開き直りました。

 ビギナーコースは前半が普通の道路と山道の登り坂が続き、途中からは稜線に出て、後半は登山道を下るという感じ。
 スタートしてすぐに心臓が苦しくなり、足も前へ出なくて、「最初からこれではマズイ!」と思いながら前を見ると、他の人も列になって歩いているので、「それでもいいんだ」と少し安心。必死の山登りの後の下りは、結構調子よく……というより、足が勝手に前に出て行く感じでした。

 なんとかゴールすると、結果は『1時間3分40秒』 ビギナーコースの中では総合38位(女性では8位)。初トレイルにしては結果は上出来…でしょうか。ビギナーコースに参加した応援部隊の仲間3人は、ほぼ同じぐらいのタイムで、みな無事にゴールしました。本命の40キロコースに参加した同級生は6時間弱でゴール、その奥さんは15キロ(実質19キロ)を3時間台で走破。やはり日頃鍛えている人は偉大だと感じさせてくれました。

 私のトレイルラン初挑戦は、体は疲れたけれど、菅平の自然からエネルギーをもらえたので、「これからまた頑張ろう」と、元気になりました。

 今回のイベントについて興味のある方は下記のURLをご覧ください。

 http://www.sugadaira-trail.jp/index.html

 

 

  

多摩全生園

2010.9.20(祝・月)

 東村山市にハンセン病の療養所である「多摩全生園」があります。現在でも広い敷地内に住居があり、生活している方々がいらっしゃいますが、敷地内は自由に通り抜けることもでき、グラウンドは草野球のお父さんや子どもたちが使用しています。桜の大木もあって、春にはお花見もできます。

 私は近くの施設に時々行くことがあり、全生園はとても良いお散歩コースになっています。昨日も車いすを押してお散歩に行って、少し時間があったので、敷地の一角にある「国立ハンセン病資料館」を訪れてみました。その存在は知っていながら、なかなか入る機会がなかったのですが、せっかくなので思いきって足を踏み入れてみました。平成5年に「高松宮記念ハンセン病資料館」として開館したものが、平成19年に現在の「国立ハンセン病資料館」として再開館したそうです。

 新館が増築されたということで、中はきれいで常設展示は「らい病」と言われて忌み嫌われた病気の歴史、療養所の様子とその中での生活、療養所の今と患者のこれから等が写真や実物の道具等によって生々しく伝わってきました。
小学生用の説明書きが備えられていたり、映像による証言等も多く、わかりやすく説明する努力がなされているようでした。

 ちょうど9月25日(土)〜12月26日(日)には

 「全生病院」を歩く −写された20世紀前半の療養所−  という秋季企画展が予定されているようです。 http://www.hansen-dis.jp/ をご参照ください。

  資料館のパンフレットから「ハンセン病とは」との解説を抜粋してみます。

  ハンセン病はらい菌による経過の慢性な感染症です。
 感染しても発病するとは限らず、今では発症自体がまれです。
 また万が一発症しても急激に症状が進むことはありません。
 初期症状は皮疹と知覚麻痺です。
 治療薬がない時代には変形を起こしたり、治っても重い後遺症を残すことがありました。
 そのため、主に外見が大きな理由となって社会から嫌われてきました。
 現在では有効な治療薬が開発され、早期発見と早期治療により
 後遺症を残さずに治るようになりました。

  かつては間違った情報や偏見によって、患者本人だけでなく家族みんなが人としての尊厳や権利を奪われて、人生そのものが絶望と深い悲しみに包まれてしまったという事実を、これからの世代にも少しでも伝えていかれたらと感じました。

 

自分らしい生き方を(任意後見制度)

2010.8.12(木)

 成年後見制度は、判断能力が衰えてしまってから利用する法定後見と、判断能力がしっかりしているうちに、いざというときのために自分で契約を結んでおく任意後見と、大きく二つに分かれています。

 法定後見制度については、ご本人はすでに判断能力が衰えているわけですから、施設との契約を結ばなくてはいけないとか、相続手続きのために、不動産の処分が必要というように、どちらかというと家族や周りの人が必要に迫られて利用を考える場合が多いようです。しかも、後見人等になる人を決めるのは、最終的には家庭裁判所です。
 一方、任意後見契約は自分がしっかりしているうちに、自分が判断能力が衰えたときにお世話になる人と、やってもらいたいことを自分で決めることができます。そのため、任意後見人になってもらいたい人に、自分の希望をしっかりと伝えておくことができます。施設に入りたいのか、ずっと在宅で過ごしたいのか、病気になったらどうするのか等々……。

 前に団地内の住民の皆さんの集まりで「成年後見制度について」ということで、主に「法定後見制度の概要と、相談窓口」のお話をさせていただきました。そのときにも、高齢の方が多くいらっしゃいましたが、皆さましっかりしていて、法定後見のお話よりも、これからのご自分のことを今のうちに考えて備えておくという趣旨の「任意後見」のご案内をしたほうがよかったのではないかと思いました。
 また、日々のご相談を受ける中でも、最近は「任意後見」について知りたい、という方が多くなっていることを感じます。平均寿命が延びている現在、自分の老後(いつからを老後というのかも疑問ですが……)は自分でプロデュースしたい、家族に迷惑をかけないように準備しておきたいとお考えになる方が多くなっているようです。

 私もこれからは「任意後見契約」について、皆さまに有益な情報をご提供できるように、もっと研究を重ねたいと思っています。

「演劇でわかる成年後見制度」(その2)

2010.8.10(火)

 前にお知らせした練馬区社会福祉協議会『ほっとサポートねりま』主催の「演劇でわかる成年後見制度」が、8月7日(土)に本番を迎えました。今回は積極的に広報活動を行い、当日の読売新聞東京版には結構大きく取り上げられたこともあり、練馬公民館ホールには230名ほどの観客が詰めかけました。

 私自身は本番を見ることはできませんでしたが、リハーサルをじっくり見せていただきました。「ほっとサポートねりま」の職員が劇団と一緒になって作り上げた劇ということで、プレ公演の際と内容的には同じですが、改良されたところが色々とみられて、さらにバージョンアップしていました。
 劇中で、記憶や判断能力が低下してきたお父さんのために、家族が成年後見制度を利用しようとして、「ほっとサポートねりま」に相談に行く場面があり、そこでは実際の職員が登場人物としても「ほっとサポートねりま」の職員となって、家族に成年後見制度について説明をしていくのですが、その内容がプロジェクターで舞台上に映し出されるので、見ている側にもポイントが理解しやすかったと思います。

 

 ちょうど1時間程の劇なので、ストーリーもその中に納まるようにできていますから、実際の現場を知っている福祉関係の方々にとっては、こんなきれいごとでは済まないといった感想もあったかもしれませんが、制約のある中で感動的な場面もあり、制度の説明もありで、なかなかよくできていると思いました。

 成年後見制度の普及推進機関となっている各地の社会福祉協議会では、制度の理解や普及のために色々な取り組みをしていることと思います。寸劇や視覚的なものを使っての説明はやっているところもあるのでしょうが、本格的な演劇でそれをわかりやすく伝えようという試みは、珍しいことでしょう。しかも職員からの提案でそれが実現したということですので、実現までにこぎつけた職員の皆さんの熱意と、その熱意に応えて舞台を作り上げた劇団関係の皆さんの努力があったからこそ、見る人の心に訴える舞台になったのだと思います。

 来場してくださった方々からも、「感動的だった」、「演劇で見ると、成年後見制度について理解しやすかった」という声が多く聞かれたようです。

  「ほっとサポートねりま」では、演劇の前後に弁護士や司法書士による『相談会』も開催していました。

地域福祉おたすけ隊(ランチクルーズ)

2010.7.19(月)

 前に地域福祉おたすけ隊のお出かけのことについて書きましたが、今回はお出かけ企画で「シンフォニー号に乗ってランチクルーズ」に行ってきたご報告です。

 7月12日(月)は朝から風が強い雨模様で、参加予定の皆さんも心配されているだろうなと思ったのですが、30名程の申し込み者のうち当日キャンセルの方はほとんどいらっしゃらなくて、まずは一安心。おなじみとなった目印の赤いバンダナを身につけた一団は、大江戸線汐留駅からゆりかもめに乗り換えて、日の出桟橋を目指しました。雨はそんなにひどくはなりませんでしたが、シンフォニー号に乗り込む頃にも降り続き、いつもの航路では揺れがひどそうとのことで、東京湾内の安全コースを周遊することになりました。

 4〜5人ずつのテーブルについた皆さんは、船のスタッフの説明を聴きながら、おしゃべりとおいしいランチを堪能していました。
 せっかくなので、メニューをご紹介しましょう。


    〜ウィークディスペシャル〜

    〈オードブル〉
    夏野菜の煮込みと白身魚のマリネ

    〈メインディッシュ〉
    ブランドポークの低温ロティーワサビ風味のソース

    〈デザート〉
    白桃のコンポート ヨーグルトソース
    季節のシャーベット盛り合わせ

    パン

    コーヒー または 紅茶

   
  なかなかヘルシーでおいしいお料理でした。
特にパンは自然な甘みがあって、おたすけ隊某代表は6回お代わりしたそうですexclamation×2

  食事が終わるころ「本日お誕生日のお客様がいらっしゃいます。お連れ様のリクエストでバースデーケーキをご用意しました」とのアナウンスが。見ると若いカップルの男性が、女性のためにサプライズで用意していたようで、びっくりした女の子はうれし涙を流していました。周り中のお客さんが拍手でお祝いする中、「いくつになったの?」との質問が……。女の子は嫌な顔もせずに「21歳になりました」と、はにかんで答えてくれました。かつての女の子たちは、自分の21歳の頃を思い出してかどうかわかりませんが、皆さん笑顔で若い二人を祝福していました。

 食事を終えると、思い思いにデッキに出てみたり、窓から外を眺めたりとゆったり時間を過ごし、最後に参加者皆さんで記念撮影をして、今回のお出かけ企画も無事終了となりました。

 天候が心配されましたが、雨は降ったものの、そんなに船が揺れることもなく、皆さんお元気で帰途に着かれました。聞くところによると、最年少の男性スタッフは船酔いで、その日は夜まで食欲がなかったとか……。お疲れさまでした。参加してくださった方々のほうがよほどお元気だったかもしれません。

 

演劇でわかる成年後見制度

2010.7.8(木)

 練馬区社会福祉協議会の中に「ほっとサポートねりま」という部署があります。そこは練馬区の成年後見制度推進機関となっており、成年後見制度についての相談を受けたり、制度の周知・普及活動、後見人のサポート等をしています。

 「ほっとサポートねりま」では、8月に成年後見制度を演劇にして、皆さんにわかりやすく解説するイベントを行います。
 題して 演劇でわかる成年後見制度 『ある成年後見の物語』 〜アネモネ〜

 私はこの演劇のプレ公演を見る機会がありましたが、プロの劇団による物語は、高齢の方の身近な場面を取り上げて、どんな場合に成年後見制度が必要になるのか、ご本人はどんな気持ちなのか、周りの家族はどのようにかかわるのかといったことを、わかりやすく、そして自然に見せてくれる舞台でした。
 今回はプレ公演を見た観客の意見を取り入れて、さらに進化しているものと思われます。

 お近くで興味のある方はぜひ見にいらしてください。

  成年後見制度の演劇公演
  演劇でわかる成年後見制度『ある成年後見の物語』〜アネモネ〜

  場所:練馬公民館ホール
  日時:平成22年8月7日(土) 17時開場  17時半開演

 

 *詳細は下記のサイトをご参照ください。

 http://www.neri-shakyo.com/modules/news/article.php?storyid=309

 

母の引越し

2010.6.17(木)

 私事ですが、ひとり暮らしをしている私の実母が光が丘内の近くの団地に引越ししてきました。

 長年住み慣れた新宿から江戸川区の団地に移ったときには、両親と私、父方の祖母の4人家族でしたが、そこから私が結婚して出て行き、祖母が亡くなり、2年前には父も他界して、75歳になる母がひとりで暮らしていました。年齢相応に膝が痛いとか、新しいことは覚えにくいといったことはありますが、特に体に悪いところがあるわけではなく、なんとかひとりでやっていたのですが、やはり今後のことを考えると、今のうちに娘の近くに来たほうがお互いに安心だろうということで決心したようです。

 実は父が亡くなって割合すぐのときにも、そのような話が出たのですが、その時は母は引越しのことを考えただけで「大変だ」という思いが強く、夜眠れないとか食欲がなくなるという状態が続いて、結局軽いうつ状態にまでなってしまいました。
 そのため、メンタルクリニックに通ってお薬を飲み、引越しもいったん白紙に戻すことにしたら、うつ状態は改善されました。

 その過程で、あまりに食欲がないので、どこか身体的に悪いところがあるのではないかと、色々と検査をしたら、本当に初期の胃がんがみつかるというおまけが付きました。結局、内視鏡で焼き切るという手術をして、事なきを得ましたが……。

 「引越しといっても、今はある程度お金を出せば、荷造りも業者がやってくれるから、そんなに心配しなくても大丈夫よ」といくら娘が言っても、やはり高齢になってから、ひとりで荷物を片づけて、大移動しないといけないということは、私たちが考える以上に大変なことなのだろうなと、つくづく感じました。

 そんなことがあったので、しばらくは元の家に住み続けるのかなと思っていたところ、昨年末あたりに、また「今度こそ、光が丘にいいところがあったら引越しを考えようかな」と母から話が出たので、今度は本格的に物件探しをしたところ、たまたまいいお部屋が売りに出ていたので、購入することになり、あれよあれよという間に引越しということになったのです。

 今回も母は「大丈夫かしら」と心配そうではありましたが、なんとか引越しにこぎつけ、無事光が丘の住人となったのでした。母が光が丘での生活に、早くなじむことができたらいいなと思いながら、 行政や金融機関の手続きに同行したり、買い物の場所を案内したりしています。

備えあれば憂いなしの「任意後見」

2010.5.31(月)

 今年度よりNPO法人成年後見推進ネット「これから」の会員になりました。

 その「これから」の春の会員の集い、ということで、昨日、任意後見を受任して活動している社会福祉士を講師にお迎えして「あなたのための任意後見」と題した講演会が開かれ、お話を聴いてきました。

 講師の方とは個人的にも面識があったので、どんなお話をされるのか楽しみにしていたのですが、実際に任意後見受任者として活動していらっしゃるので、その実践を通じて感じたこと、制度の理念だけでは片づけられない現実の難しさ等も含めたお話は、わかりやすくて説得力もあり、とてもおもしろかったです。

 講師の方が強調されたのは、自分が信頼できる任意後見受任者を見つけることが一番大事だというところです。

 私が特に印象に残ったのは、実際に活動するうえでは、制度だけ作ってすばらしい理念があっても、それを実現するだけの環境がまだ整っていないことを実感しているということと、契約を結んだご本人に感想を聞いたところ、今後のことについて安心できたので、契約をしてよかったし、受任者が専門職であれば、組織として不正防止の体制も整っているし、苦情申し立てもできるので、契約したいと思うだろうとの返事が返ってきたというところでした。

  講演会には行政で関係のお仕事をしている方や、病院関係者、議員さんも参加されていて、皆さんの意識の高さに感激しました。

 「これから」では任意後見や法定後見について、講演会を含めた勉強の機会を引き続き作っていく予定なので、私もまだまだ学んでいかないといけないと思いました。それと同時に、ただ話を聴いたり本を読んで身につける知識だけでなく、やはり実際に活動していくことでしか学べないことがたくさんあるのだろうということも感じています。

地域福祉おたすけ隊

 2010.5.11(火)

 「地域福祉おたすけ隊」ってどんな人たちなのでしょう? 何を助けてくれるの?

 もともとは平成16年に練馬区が地域福祉の課題把握のために区内13か所で開催した、住民による地区座談会(地域福祉を考える会)から生まれ、その後も活動を継続している7か所のうちのひとつで、光が丘・高松・旭町・土支田地区のグループです。

 地域で顔の見える関係を作り、来るべき災害に備えましょう ということを主な目的として、実際には防災に関する講演会を企画したり、家具転倒防止器具の取り付けができない方のために取り付けを行ったり、ひとりではなかなか外出できない高齢者のために「お出かけ企画」を実行したり、地道に活動を続けてきました。

 私は前の仕事の関係で「おたすけ隊」の定例会にオブザーバーとして参加していましたが、職場を離れてから、最近メンバーとして参加するようになりました。

 その「おたすけ隊」の「大江戸線に乗って楽しもうシリーズNo.12 〜築地市場・朝日新聞社見学〜」が昨日5月10日に行われました。

 当初の定員は、朝日新聞社の見学定員の関係で40名だったのですが、参加希望者がとても多く、結局60名近くが集まりました。これでも泣く泣くお断りした方もいらしたそうです。

  一緒に行くスタッフは10名で、参加者を10名前後のグループに分けて担当を決めて責任を持つかたちにしましたが、これだけの人数の、しかも健脚ではない高齢の方と一緒に外出するのは不安もありました。ただ、皆さん自分のことは自分で責任を持つということが基本ですということはご了解いただいているので、築地へ着いても、昼食は各自自由にというかたちにしました。それでも結局はスタッフお勧めのお寿司屋さんで、30名以上がランチを堪能しました。

 朝日新聞社の見学は40名に限定されていたので、見学できない方が出てがっかりされるかなと心配していたのですが、別に「築地本願寺と聖路加タワーの展望室」コースを急きょ設定したところ、そちらのコースを希望した方も結構いらしたため、無事二手に分かれて見学することができました。

 私は築地本願寺コースに同行しましたが、一緒に行った方は「ひとりだとどうしても引きこもりがちになってしまうし、散歩もなかなか長時間は歩けないけれど、こういう機会があると、皆さんと一緒に結構たくさん歩いてしまうからいいのよね」とおっしゃっていました。

 この「お出かけ企画」始めた頃は参加者よりもスタッフのほうが多いのでは、という感じでしたが、回を重ねるに従って参加者が増え、このところは企画を発表したとたんに申し込みが入って、情報誌等で公に広報する頃には、すでに満員に近いという状況になってきました。
 ただ、一度参加してくださった方がまた次も申し込むというかたちが増え、そうすると人数の関係で、なかなか新しい方に参加していただけないということになり、スタッフとしてもジレンマに陥りそうです。

 それでも、この会の目的のひとつである『地域で顔の見える関係を作る』というところは、着実に達成されつつあるのではないかと思います。

 次回の「お出かけ企画」は、なんと豪華!! 「クルーザーに乗ってランチを食べてみませんか?」ということで、7月12日(月)にシンフォニー号でのランチを計画しています。昨日、この企画を発表した時点で、すでに多数の方が申し込みされたそうなので、きっとこれもすぐに満員となることでしょう。

有料老人ホームの見学

2010.4.16(金)

 光が丘内の他の団地で、民生委員さんを中心に高齢の居住者の集まりを定期的にもっているところがあります。その中の希望者で光が丘近くにある介護付き有料老人ホームを見学するツアーがあるということで、便乗させていただきました。

 ちょうど見学の日は施設内で若い女性の音楽家によるアルパ・フルート・ピアノのコンサートが催されており、まずはそれを聴いてから、職員に案内していただいて施設内を見学しました。

 もともと医師が創設した施設なので、敷地内に診療所が併設され、入居時は自立していないと入れませんが、その後介護が必要になった場合には、医師や看護師の意見と、本人の同意によってケアセンターに移ることができることになっています。認知症の方も、身体的にお元気であれば、その人に合った接し方で、なるべく普通に生活できるように心がけているとのことでした。

 施設自体は設立から25年経っているそうなので、真新しくはありませんが、内部も清潔感があって落ち着いた雰囲気です。入口を入るとロビーから桜の木のあるお庭が見えて、光が丘公園もすぐ近くにあるので、お散歩するにはちょうどよい環境です。

 気になるのは費用のことです。入居一時金が、年齢と部屋の広さによって異なりますが3200万円〜4500万円前後で、それとは別に管理費と食費等で月々20万円弱かかるとか。持家を処分して入る場合は一時金がなんとかなっても、年金だけで毎月の費用をやりくりするのは結構大変だろうなと思います。ただ、食事も吟味した食材を使用し、味も高齢者施設によくある薄味ではなく、おいしさを追求しているそうですし、医療体制も整っているので、入居できたら快適かもしれません。特に高齢の親を抱える子どもの身としては、親が近くのこのような施設に入っていたら、安心できるでしょう。

  いずれにしても、老後をどのように過ごすかということは、元気なうちにこのような施設に入るのか、最後まで住み慣れた家で過ごしたいのかということも含めて、ある程度の年齢になったら自分で考えて、家族にも希望を伝えておくほうがいいのだろうなと思います。ともすると子どもの都合で親が振り回される可能生がなくもないですし、もちろん、子どもは親にとって良かれと思ってすることが多いのだと思いますが、それが本当にご本人にとってうれしいことなのか、ということを、よく考えてみる必要があるのかもしれません。

 当日開催されたコンサートには、入居者だけでなく、家族や入居者のお友達等100人以上が聴きに来ていて、普段は食堂として使われている会場は満員の盛況でした。
 アルパというのは南米の民族楽器でハープのような形をしていますが、とても魅力的な響きで、クラシックからJ-POPまで、幅広いレパートリーの曲を楽しむことができました。

 内部の居室や診療所、入浴場までみせていただきましたが、なかなか貴重な機会だったと思います。この施設では食事の試食や体験入居もできるそうですし、見学は随時受け付けているとのことです。施設への入居を考える場合は、見学だけでなく、一度体験入居をしてみるほうがいいのでしょうね。

祖母のお友達は102歳

2010.3.30(火)

   きょうは私の祖母の女学校時代からのお友達に会いに、青梅線の羽村にある特別養護老人ホームを訪ねました。春休みで家にいた娘も一緒です。 

 私の祖母はもう10年ほど前に亡くなりましたが、その祖母には女学校時代から仲の良かったお友達が二人いました。学年は違っても寄宿舎で一緒だったそうです。

 私はずっと祖母と一緒に暮らしていましたが、よくそのお二人は我家にも遊びにこられていました。そのうちお一人は何年か前にお亡くなりになりましたが、もう一人のお友達が102歳で特別養護老人ホームで暮らしていらっしゃいます。

 私の祖母はきちっとした人で、私は孫として可愛がってもらいましたが、しつけには厳しい面もありました。それに対してお友達は全く違うタイプで、ちゃきちゃきしていながらおおらかな方です。今考えると、違うタイプだからこそ、祖母にとっては心の拠り所になるかけがえのないお友達だったのだろうと思えます。
 若いころからずっとお着物を素敵に着こなしていらして、80代になってから絵を始めたり、意欲的で楽しい方なので、私も子どもの頃から大好きな祖母のお友達でした。

 ただ、ご家族には恵まれず、ご主人を早くに亡くし、息子さん、お嫁さんも次々と亡くなられてしまったので、結局お一人でずっと郊外の特養に入っていらっしゃいます。

 私はその方が99歳になったお誕生日の頃から、1年に1回はお顔を見に行くようになりました。100歳のお誕生日はまだお元気で、私のことも覚えていてくださっていました。 でも、さすがに年齢とともに記憶があいまいになり、きょうは言葉もなかなか出てこない感じでした。ご本人もそんな自分のことをふがいなく思っている様子が伝わってきます。

 実は私の娘は小さい頃からバイオリンを習い始め、ちょうど祖母の喜寿のお祝いのときに、始めたばかりのバイオリンを披露したことがあります。なので、今度大学生になります、ということで、バイオリンを抱えて一緒に行き、ご本人の前で演奏を聴いていただきました。 こういうときにバイオリンはいいですね。どこへでも持って行って、すぐに弾くことができます。娘のことは多分わかっておられなかったと思いますが、目をつぶって、手を合わせて聴いてくださいました。

 帰りがけも、とても名残惜しそうにエレベーターの前で見送ってくださいました。こちらも「また来ますからね」と言いながら、施設を後にしました。

 この方、関係者は遠縁の方ぐらいしかいらっしゃらないようですが、訪ねてくるお客様は多いそうで、施設の職員も「先生か何かしてらしたのかと思いました」と話していました。きっとお人柄なのだろうと思います。私もまた機会を見つけてお顔を見に行きたいと思っています。

 一緒に行って心のこもった演奏をしてくれた娘にもありがとう!

 ちなみにその娘は、この春から大学の看護学科に進みます。

「相続・遺言」に関する無料相談会

2010.3.9(火)

 東京都行政書士会練馬支部では区内の高齢者センターや区民センター、敬老館等で「相続と遺言」に関する講演と無料の個別相談会を開催しています。

 昨日は東大泉敬老館で行われ、日頃敬老館を利用している方を中心に参加してくださいました。講演の後の個別相談に残ってくださった方も、現在抱えている心配事について相談されたり、ご自分で書いた遺言書を持参して、「これで大丈夫か確認してほしい」という方もいらして、皆さん、ご自分のもしものときのことや、残されたご家族のことをしっかり考えていらっしゃるなということをあらためて感じました。

 次回は3月19日(金)午後2時から練馬区役所19階会議室にて、講演と相談会を開催する予定です。
そして、次回は私が最初にお話しをする役目を仰せつかりました。何をどのようにお話ししたら皆さんに理解していただけるか。わざわざおいでくださる方に、聞いてよかったと言っていただけるように、いま一生懸命に考えているところです。

成年後見制度の普及には(その2)

2010.2.15(月)

 昨日の続きになりますが、成年後見制度が一気に広まっていかない理由のひとつとして、家庭裁判所に申し込み(申し立て)をしないといけないという点もあるのかもしれません。裁判所というと、なんとなく刑事事件のイメージがあって、そういうところにお世話になるのはちょっと…と躊躇される方も多いようです。

 昨日観た啓発ビデオの最後に弁護士が、「成年後見制度を、よりよく生きるための道具のひとつとして利用すると考えれば、一歩前に踏み出せるのではないか」とお話されていましたが、そのとおりだと思います。

 家庭裁判所も成年後見制度を利用してもらうために、相談窓口を設けていますし、後見人になった後でも、わからないことや不安に感じることがあれば、電話ででも相談に応じてくれます。この制度を必要とする方がなるべく多く利用することによって、制度自体がもっと使い勝手の良いものになっていくことでしょう。

成年後見制度の普及には

2010.2.14(日) St. Valentine's Day

 練馬区社会福祉協議会の権利擁護センター「ほっとサポートねりま」主催による講演会 『成年後見制度〜それぞれの幸福』に参加してきました。

 (財)シニアルネサンス財団事務局長 河合和(かわい やまと)氏による「成年後見制度の理念と現状」というタイトルの講演と啓発ビデオの上映がありました。
 講演では、成年後見制度を理解するためのキーポイントを七つ挙げて、制度の理念や仕組み、介護保険との関係、なぜこの制度が必要なのかといった点について簡潔にわかりやすく説明がありました。

 その中で、本来後見制度を利用すべき人は500万人はいるはずなのに、実際には17万人程度しか利用していないという現状も示されました。制度の利用が進まない一因として、行政が措置として福祉的支援を行っていた時代から、せっかく自分でサービスを選んで契約するという仕組みに変わったにもかかわらず、サービスを使う側の我々市民に、自分の意思で選んで利用するという意識がなかなか浸透していかない点があるというお話しに、なるほどそうだなと納得するところがありました。
 ただ、たくさんあるサービスの中から自分に合ったものを選ぶためには、制度やサービスについての情報がまず必要になるので、そういう情報を必要な方にお知らせするのも私の役割なのではないかと感じました。また、各地域の社会福祉協議会では「ほっとサポートねりま」のように成年後見制度についての勉強会を開いたり、利用についての相談にも応じていますので、疑問のある場合は一度相談してみられるといいのではないかと思います。ただ、そのような機関での対応にも限界がありますので、もっときめ細かい情報がほしい、実際に利用するまでサポートしてほしいという方はぜひ一度当事務所にご相談ください。何がご本人や家族にとっていいのかという視点で、ご一緒に考えていきたいと思っています。

  講演会の最後に観たビデオの中に、ご主人を亡くしてひとり暮らしになり、悪徳商法にひっかかってしまうお年寄りが、後から気付いた息子に問い詰められる場面がありました。お母さんを軽い認知症と診断した医師が「一番辛いのはご本人なんですよ」と息子に対して言っていたのが印象に残りました。余計なものを買ってしまったとか、片付けができない、といった行為にばかり注目してしまいがちですが、ご本人のとまどい、気持ちに想いを寄せることが大事なのだということを忘れてはいけないと思いました。

  帰りがけに新宿へ出て、TOPSのチョコレートケーキをお土産に買って帰りました。ちょっとだけバレンタインデーの気分?

冬の葉山

2010.01.30(土)

HAYAMA20103.jpg  ここ何年か、この時期に冬の葉山の海に会いに行くのが恒例となっています。夏の湘南は海水浴客で賑わっていて、たどり着くのも一苦労というイメージがあるので、あまり好きではないのですが、冬の葉山の海は静かで、何十年経っても変わらずにいてくれます。あと何十年もきっとこのまま変わらないのだろうな、という感じがして、毎年ここで夕陽が沈むところを眺めて、1年分の元気をもらって帰ってきます。

 昨年は江ノ島へ行って、しらす丼を食べてから葉山へ行きました。鎌倉を経由したこともあります。あの辺りには見るところがたくさんあって、何度行ってもあきません。

 

HAYAMA20101.jpg

 今年は風もあまりなく、お天気も良かったので、比較的暖かでした。
ちょうど5時前後に日没を迎えますが、だんだんに夕陽が落ちていき、

最後はあっという間に太陽が水平線に隠れてしまいます。

 そうすると、今までみえなかった富士山がシルエットとなって浮かび上がるのですが、それがまたいいんです。

HAYAMA20102.jpgHAYAMA20104.jpg

 ちょっと見難いですけれど、

 シルエットの富士(右側)です。

 

 

 さて、この自然の美しさや波の音に元気をもらったので、また今年1年頑張ろうっと!

練馬で身近な「貧困」を考える 地域市民講座

2010.01.27(水)

 練馬区社会福祉協議会 練馬ボランティア・市民活動センターが主催する地域市民講座に参加してきました。今回のテーマは“練馬で身近な「貧困」を考える”です。新宿で路上生活者の支援をしている「スープの会」代表 後藤浩二さん、路上生活者緊急一時保護センター練馬寮の指導員 鈴木健一さん、婦人保護施設いずみ寮の施設長 横田千代子さん、国際協力団体「シャプラニール=市民による海外協力の会」前ダッカ事務所長 藤岡恵美子さんがシンポジストとしてそれぞれの活動について話をして、そこから見えてくる「貧困」の実態や地域とのかかわり、抱えている問題点等にも言及してくださいました。

 今回の講演会は定員が100名のところ、120人もの参加希望者があったと聞きました。それだけ「貧困」問題に対する関心が高まっているのでしょう。そして、面白いと思ったのは、今回は単なる講演会だけに終わらずに、講演会を聴いた人が希望すれば、それぞれの団体や施設で活動を体験できるプログラムが用意されている点です。話を聞いて興味を持った人が、では実際にはどのようにボランティアや地域の人がかかわっているのか、というところを自らが活動に参加することによって実際に体験できるプログラムは、「ボランティアとして関わってみたいけれど、いきなり1人で参加するのは心細い」という人でも、安心して参加できるものだと思います。
そのうえ体験した後、別途日にちを設けて、振り返りをすることになっているそうです。

 そこまで丁寧にフォローしてくれる講座はなかなかないだろうと思います。

 この講演会の中で私が印象に残ったことは、様々な困難を抱えて路上生活をしている人も、婦人保護施設に入っている人も、海外で貧しい生活をしている人も、みな「仕事をしたい」という気持ちが強いということです。自分が社会の中で役に立っているという実感を得るためにも、仕事をしたいと考えている人が多いということ。そして、たとえ地域での生活に踏み出せたとしても、地域の中で孤立しがちでは生き難いんだなということです。地域の人や施設が関わることによって、「あなたは1人ではないんだよ」というメッセージを繰り返し伝えていくことは、とても大事なのだなと感じました。

ボランティアコーディネーション力検定

2010.1.9(土)

  昨年12月に日本ボランティア・コーディネーター協会(JVCA)が主催する『ボランティアコーディネーション力検定(3級)』の試験を受けたのですが、無事合格の通知と認定カードが届きました。

 JVCAの定義するボランティアコーディネーション力とは、以下のとおりです。

『ボランティア活動を理解し意義を認め、その活動のプロセスで多様な人や組織が対等な関係でつながり、新たな力を生み出せるように調整することで、一人ひとりが市民社会づくりに参加することを可能にする力』

 価値観が多様化する現代社会の中では、このようなコーディネーション力が求められる場面が多くなると考え、ボランティアコーディネーションの重要性を多くの人に知ってもらうとともに、
その力を身に付けた人が地域社会の中で力を発揮できるようにするために、検定というシステムを開発したそうです。

 3級はその一番基礎となるもので、1日の事前研修+試験によって、ボランティアコーディネーションに関する基礎的知識の理解度を審査し、協会が定めた合格基準に達した人を合格者としています。

 この事前研修でボランティアについての理解や市民社会とボランティアコーディネーションといった基礎的なことを体系的に学べるので、その点はとてもよかったです。

 自分のこれまでやってきた仕事を振り返ることができたので、これをまた、今後の地域の中での活動に活かしていきたいと思います。

 「ボランティアコーディネーション力検定」については以下のJVCAのホームページをご覧ください。  http://www.jvca2001.org/modules/pico/jigyo/kentei.html


 

クリスマスの約束

2010.1.4(月)

 明けましておめでとうございます。

 日付を思わず2009と打ってしまって、「もう2010年なんだ」と思い直しました。まだ頭が切り替わっていない証拠ですね。いけない、いけない!!
 今年も人との出逢いを大切にして、一つひとつの仕事をしっかりやっていきたいと決意を新たにしております。何より毎日を楽しんで過ごしたいと思います。

 これを読んでくださっている皆様にとっても、良い1年でありますようにお祈りしております。

 さて、お正月を過ぎてからクリスマスの話題で申し訳ないのですが……

 毎年12月25日の夜中に「小田和正のクリスマスの約束」という音楽番組をやっています。当初は小田さんが手紙を書いて出演をお願いしても、誰もゲストが来ないという状況だったのが、毎年何組かのゲストが登場するようになり、今回は20組以上のアーティストが、それぞれの楽曲の一部をメドレーにして全員で歌い倒す、という趣向でした。
  選ばれた楽曲が一流だし、もともと歌の実力がある人たちばかりなので、本番のメドレーは歌の完成度も高く、感動しないわけがないというものでした。何よりアーティスト自身がとっても活き活きと楽しそうに歌っている様子が画面からもヒシヒシと伝わってくるのです。その様子を見ていて、私はふと昔大好きだった音楽番組を思い出してしまいました。 1970年代にNHKで毎週放送されていた「ステージ101」という番組です。これはオーディションで選ばれた「ヤング101」というメンバーが歌って踊って、時にはコント風のことまでやる、いわゆる音楽バラエティのはしりみたいなもので、私はこの番組を通じて当時流行っていた洋楽を覚えたような気がします。

 今回のメドレーと「ステージ101」に共通するものを考えてみました。すると、いずれもメンバー一人ひとりに実力があり、ちゃんと自分を確立している。それぞれが忙しい時間を割いて練習を重ねて、本番に臨んでいる。ソロもあるけれど、アンサンブルが主になっている。 そんなことが思い浮かびました。

 ソロもいいけれど、完成度の高い個が集まったアンサンブルは、ソロにはない感動を聴く者にも、そしてアーティスト自身にももたらすのではないかなと思います。それはやってみた人にしかわからないものなのかもしれません。そんなアンサンブルの中に、お互いを尊敬し、思いやる気持ちも生まれるのだと思います。

 そういうことって、音楽だけではなくて、私たちの生活している社会の中でも同じなのではないかなと、ふと思ってしまいました。

 「曲の一部をつなげて歌って、それでどうなるの?」 と小田さんに疑問を呈した若いアーティストにも、あの小田和正によくそういうことをはっきり言えるなぁと、ある意味感心しましたが、そんな周りの声に対しても真摯に耳を傾けつつ、へこみながらも「それでもとりあえずやってみようよ」とみんなを引っ張って、あの本番にこぎつけた小田和正というアーティストは、やはりすごい人だなと、ますます好きになりました。

 

 

 

 

気になる本(2)『神様のカルテ』(夏川草介)

2009.12.24(木)

 きょうはクリスマスイブですね。皆様に素敵なクリスマスがやってきますように!

 最近読んで感動した本のご紹介です。新聞やテレビCMもやっていたようなので、ご存知の方も多いかと思います。

 『神様のカルテ』 夏川草介著 

 信州の24時間365日対応の小さな病院で働く内科医「栗原一止」は、医師不足のために専門分野でない患者に対応しなくてはいけなかったり、何日も睡眠がとれないこともしばしば。
 そんな栗原が母校の医局からの誘いに迷いながらも、結局はそこにいる患者たちと精一杯向き合うことを選ぶという話。

 ストーリー自体はそんなに目新しいものではないと思うのですが、登場人物が皆ひと癖もふた癖もあるのに妙に魅力的で、感動を呼び起こすのです。電車の中で読んでいたら、目がウルウルしてきて困りました。主人公が夏目漱石を敬愛していて、その漱石調の語り言葉も何とも言えない味わいを出しています。 

 私はいつも前を向いて進まなくちゃと自分に言い聞かせているようなところがあったのですが、立ち止まることの大切さに気付かせてくれたような気がします。

 

若年認知症ねりまの会

2009.12.20

 2009年10月にスタートした若年認知症ねりまの会「MARINE」のクリスマス会に参加しました。
若年認知症のご本人や家族を支えあう仕組みづくりをめざすグループで、家族同士、本人同士の交流の場としての集いを開催しています。

 プログラムは1部と2部に分かれていて、1部では家族同士が話し合いをしている間に、若年認知症のご本人はスポンジケーキにデコレーションをしてケーキ作り。ケーキが出来上がった頃に2部のクリスマス会が始まりました。プロによるキーボードの弾き語りでクリスマスソングやお気に入りの歌をリクエストして楽しみ、手作りケーキを味わった後にはビンゴ大会。

 若年認知症の方々はご夫婦で参加していましたが、皆さん生き生きと楽しそうな様子でした。仕事で要職にあって、ストレスが溜まっていた方が、若年認知症をきっかけに仕事も休み、かえってほっとして、新しい生き方ができるようになったのかもしれないと奥様がお話しされるのを聞き、お互いを気遣いながら楽しそうに過ごしているご夫婦の姿を見て、なんだか心が温かくなりました。

 認知症の家族会というのは各地にできてきましたが、なるべく近くに、安心して参加できる場、本人も一緒に行かれるような場があることは、ご家族にとっては大きな心の支えになるのだろうと思います。

 

同窓会

2009.11.16(月)

 今年は同窓会が目白押しです。7月の中学に始まり、特に11月は高校のクラス会、福祉系専門学校の同窓会交流会、大学のクラブの同期会と週末のたびに何かの行事が入っています。今年は私の同期にとって節目の年(敢えて何歳とは申しません)ということも理由の一つだと思います。

 卒業以来何十年ぶりという再会でも、ちょっと話すとすぐ当時の感覚に戻ってしまうのがクラスメイトの不思議なところです。そのうえ、学生時代にはあまり親しく話したことがなかったような人とでも、今のほうが自然に、あたかも元からの友達だったかのように話ができるような気がします。同じ時代と場所、経験を共有した者同士の仲間意識といったものなのでしょうか。

 再会をきっかけに、お互いの仕事関係でつながりがあることを発見したり、趣味の世界を共有できたり、そこからまた新たな広がりが生まれるということを実感して、そのような出会いやつながりを大事にしたいなと、あらためて思うこの頃です。

 

 

自己実現って?

2009.10.30(金)

 私の所属している「ねりま社会福祉士会」では、2カ月に1回程度『社会福祉士の倫理綱領』についての勉強会を、講師をお招きして開いています。

 前回はその倫理綱領を最初から読んでいって、疑問に思う点やここはどうなの?という点を出し合いましょうということになりました。読み始めたところ、前文の最初から4行目ぐらいに“自己実現”という言葉が出てきます。『……社会福祉の推進とサービス利用者の自己実現をめざす専門職であることを言明する。』という文章の中で使われているのですが、ここでまず「利用者の自己実現とは?」という疑問が出されました。参加者はみなさん日頃の自分の仕事の場での経験を思い浮かべながら考えたと思うのですが、有料老人ホームで仕事をしているメンバーからは「入居者でお風呂に入りたくないという方に対して、その人の希望通りにすることが自己実現なのか、それとも健康や清潔を保つという点から、ご本人の意向を無視して、無理やりにでも入浴させてしまうしかないのだろうか? そういう場合の自己実現とはどう考えたらいいのか、皆さんはどうしていますか?」といった投げかけがありました。

 それに対して、それぞれ自分の立場や経験から、色々な意見が出されました。
最近は地域で、とかなるべく在宅で、という流れがあるけれど、ご本人が施設のほうがいいと思っている場合もあるとか、高齢の方はよく自分が生きていることが迷惑だと感じているけれど、それでいいのだろうか考えてしまう、という意見もありました。
 路上生活者になんとか支援をと思っても、本人がそのままがいいという場合もある。そういう場合に無理やりどこかの施設に入ってもらうことが、本当にその人の自己実現につながるのだろうか、という悩みも出されました。

 それらの現場が抱えるジレンマや悩みに対して、結局はご本人が「生きててよかった」と思えるように手助けするのが私たちの仕事なのではないか、そう思って仕事をしているという意見や、ご本人が選択肢を知らない場合も多いので、可能な選択肢を示して、色々な道があることをわかったうえで、現在の生活を選ぶのならば、それでもいいのではないか、という意見が出ました。
 また、自分の自己実現ができていないと、他人の支援はできないのではないか、という考えもありました。

 結局倫理綱領を読み始めて4行目までのところで、2時間を費やす議論となりました。私自身はそうやって、倫理綱領の文章をそれぞれの現場に当てはめて考えていくということは、とても大事なことだなと感じました。なかなか充実した時間でした。

 私にとっての自己実現って何だろう???と考えてしまうきっかけにもなりました。

『日本の難点』宮台真司(幻冬舎新書)

 2009.10.19(月) 

 2009年4月に出版された幻冬舎新書です。

 内容が

 1.コミュニケーション論・メディア論
 2.若者論・教育論
 3.幸福論
 4.米国論
 5.日本論

 と大きく五つに分かれており、そのどれから読んでも、自分の興味のある部分だけ読んでもわかるようになっています。

 「2.若者論・教育論」の中に、「いじめ」は本当に決してなくせないのか という項目がありました。そしてその中で筆者は 「いじめ」はなくならない のではなく、「いじめ」は殆どなくすことができる という考え方の転換が必要と述べています。
 そして、少し前に阿部寛の主演で映画化された重松清の『青い鳥』に出てくる、吃音の先生の言葉を引用しています。 「本気で話されたことは本気で聞かなくちゃいけないんだ」と話す先生の本気が、やがて生徒たちに“感染”していきます。心底スゴイと思える人に出会い、思わず「この人のようになりたい」と感じる“感染”によって初めて理屈ではなく気持ちが動く。そして、スゴイ奴に接触し「スゴイ奴はいじめなんかしない」と“感染”できる機会をどれだけ体験できるか……。

また、ダメなものはダメということを伝えられる人(大人?)がどれだけいるのか とも書いています。

 “感染”によっていじめが減るかどうかは疑問もありますが、確かに理屈抜きに「スゴイ」と感じる人に出会う体験というのは、人生の中でとても大事だなと、自分自身を振り返っても感じます。
言っていることは全部が全部正しいとは思えなくても、それでもなんだか「スゴイ」と思える人、そんなスケールの大きな人間が減ってきたのかもしれないと思うとちょっと淋しいですね。
これからの社会を担う子ども達には、心が動く体験をたくさんしてもらいたいと思います。

 それから、そういう「スゴイ奴」というのは、みな利他的であるとも書いてありました。なるほど……。

 この本には「深いかかわり」というような意味での「コミットメント」という単語がよく出てくるのですが、それが私にはなんとなく違和感があって、ちょっとすっきりしませんでした。日本語で言ってくれたほうがわかりやすいのに。多分英語だとひとつの単語で表せるからなのだろうと思いますが……。

 

 

成年後見人養成講座

2009.10.6(火) 

 私は日本社会福祉士会の会員でもあるので、社会福祉士会で行っている成年後見人養成講座を受けてきました。8月1日から先日10月4日まで、土日を使った5日間の講座です。制度の理念や制度に関わる法律、支援対象者の理解といった講義の間に申立書や家庭裁判所への報告書の書き方といった実務をグループワークで学びました。講座を修了して認定されると、家庭裁判所の名簿に成年後見人候補者として載せられることとなります。

 講座の始まる前には事前課題がいくつか出され、途中でも宿題が出たり、結構大変でした。グループワークでは成年被後見人となる方をどのように支援したらいいかということで、メンバーそれぞれが自分の普段の仕事の観点から意見を出して、「そういう見方、考え方もあるんだな」と色々な気付きがありました。

 行政書士としては書類の書き方や財産管理の面に重点を置きがちですが、たとえ判断能力が十分でないとしても、ご本人がその人らしく生活するにはどうしたらいいのかという、いわゆる身上監護の面を大事にして活動することを期待され、実際にもそういう支援ができるように考えるのが社会福祉士なのだろうなと思います。

 私個人としても、財産管理と身上監護の両方のバランスがとれた成年後見というものを考えていきたいと思います。また、成年後見人の活動は、基本的には個人での活動になりますが、常に属している団体や家庭裁判所、周りの支援者とのつながりを大事にして、迷ったり悩んだりしたときには相談しながらやっていくことが大事なのだろうと感じました。