2012.6.4(月)
練馬区では「地域福祉パワーアップカレッジ」という、地域福祉を担う人材を養成する講座を行っています。その受講生のおひとりが練馬区豊玉のご自宅で「おかずやカフェ」というランチやお茶を出すこじんまりとしたお店をやっていらっしゃるのですが、たまたま知り合った子育て中のママたちと一緒になって、お店の前のガレージで「豊玉ふらっと市」という市場を月に2回程度開くようになりました。地域のつながりをつくりたい、という思いで、名前のとおり誰でもふらっと寄っていける場を提供しようというもの。品物を提供するのは「つくりっこの家」という、練馬区内で障害がある人もそうでない人も協力し、支えあう関係をつくって活動している団体。 その「つくりっこの家」で作っているクッキーやさき織りの製品、関連農園で生産された新鮮な野菜等が並べられます。
私は2度ほど「おかずやカフェ」へ行ってみたのですが、初めてそこを目指して行った時にはあいにく市は開かれておらず、カフェも普通の家のガレージの奥にあって、かろうじてボードにメニューが出ているのでお店だなとわかるぐらいなので、入ろうかどうしようか、散々迷った末に意を決して恐る恐る入ってみたという感じでした。でも、入ってみると気さくなご主人が、おいしいランチを出してくださったので「思い切って入ってみてよかった」とうれしくなりました。
2度目は「ふらっと市」が開かれる日を目指して行ったのですが、あいにくの雨で、外には一部野菜が傘の下に置かれているぐらいで、いつもの市の様子を見ることはできませんでした。
ただ、そこでカフェのご主人と一緒に活動している子育て中のママに出会うことができました。その中のお1人は、自宅でパンを焼いて、それを商品として持って来ていました。プロ顔負けのおいしそうな菓子パンや総菜パンで、私がランチをいただいている間にも、次々にお客さんが買って行くほどの売れ行きのよさ。ご主人に話を伺ったところ、震災の被災地から避難してきている若いママさんが、子ども連れでご飯を食べさせて、とお店に来たことをきっかけに、「ふらっと市」を手伝ってもらうようになったとおっしゃっていました。そして、小さい子を連れたママさんのネットワークが広がって、関わる人も増えたようです。
小さい子どもがいても一緒に御飯が食べられる場、そして、そんなママたちが活躍できる場、地域のつながりを作ることを模索していたご主人の想いがママたちのパワーと結びついて、すてきな場が生まれたことを感じました。
また、今のママたちは情報ツールを上手に活用していて、ツイッターやブログ等で情報を得たり、仲間を作ったりしている様子には、私たちの子育て中とは違うなと痛感しました。